アオダイショウ Elaphe climacophora
▲左が幼蛇 右がアルビノ 下が成蛇▲
※アルビノアオダイショウの画像の転載はご遠慮下さい。
撮影者:Godspeedさん
アオダイショウは卵を呑むことでも知られる。卵は大好物ではあるが、それを呑み込むには多少の経験なども必要なようで、結構苦労したり。
すぐにコツは掴むけどね。
これはうちのアオダイショウであるが、この後卵以外受け付けなくなった。飼育下において卵を与える必要性は全く無い。
餌付けしなおす技量が無ければ安易に挑戦したりはしない事。
撮影者:越後の野鳥
無断転載厳禁
分布:北海道・本州・四国・九州・国後島・奥尻島・佐渡島・伊豆大島・新島・式根島・神津島・隠岐・対馬・壱岐・五島・薩南諸島・南限はトカラ列島の口之島
大きさ:110〜2m
概要:岩国には本種のアルビノの個体群が存在するが、人為淘汰によるものとする説もある。
上の分布に記されている国後島のアオダイショウは、成長するとブロンズ色、もしくは鮮やかなグリーンになるとされていて人気が高い。
普通のアオダイショウでも12年程飼い続けると色が深みを増してきて、国後アオダイショウのランクの低い個体に負けず劣らずの色となる。
文献によっては日本最大種とされる本種だが、これは誤りで、正しくは本土最大である。日本最大の蛇は沖縄に生息するサキシマスジオとされている。
アオダイショウは2m近くになるとされているが、本種の2mは中々拝めない。家の主になってしまったようなアオダイショウで無い限り先ず見られないだろう。
おとなしい蛇であるが、野生の個体は荒く、掴めば噴気音を出して攻撃してくる。
小さいときには主にカエル等を食べ、成長に従い小型齧歯類や鳥類を食べだし、最終的には恒温動物しか食べなくなる。
飼育する時には餌付けに苦労することも無く、殖やした蛇はおとなしいそうだ。
何より成長に従い変化する渋みの効いた美しさは海外でも高く評価されるだけあって素晴らしいものがある。蛇としては頭が良いのも魅力だとか。日本人には身近な蛇すぎて魅力の対象から外れることがあるようで、どうしても洋の蛇に目を奪われてしまう。
飼育:本によっては夜行性とされていますが、目の構造を見るに昼行性です。その証拠に日光浴も好みます。
夜も若干活動すると言う程度のものと考えて良いと思います。
温度に関しても24℃前後を目安にし、夜にはやや下げるくらいが良いと思います。
他の蛇と違って温度変化には割りと強く、当サイトでも飼い易い部類に入ります。
ただ、晩秋から冬眠モードに入る個体が出てきて、加温していても光周期の関係か体内のホルモンバランスからなのか拒食する個体が続出するので太らせるのなら夏の終わりくらいまでに太らせ、拒食シーズンが到来したらさっさと冬眠なりクーリングなりさせたほうが良いと思います。
餌を問題なく食べていて来春に繁殖を考えている場合は、11月の始め〜12月中旬辺りに外気の最高気温が12℃を切った辺りから冬眠させると良いそうです。
ケージ: ケージはなるべくなら大きなものにしてあげたほうが健やかに成長すると思います(実証済み)
本で良く書いてあるようなとぐろを巻いた三倍の面積と言うのは、それでも生きていますよ・・と言う程度で、それが理想じゃないのです。
しっかり蓋をできるようなら最終的には衣装ケース。あるいは75〜90p水槽が必要になると思います。
パネルヒーターを設け、それを片面に敷いて温度勾配ができるようにし、枝はケージの上部に床と平行になるように渡します。その端に筏を組んでやるとなお良いです。
立てかけただけだと蛇が上って休めません。
床材は新聞紙やキッチンペーパーが良く、餌のマウスにくっつかないので使い勝手が良いです。
また、水入れは大きめにして脱皮の前に水に漬かれるようにします。
掃除の際には糞をしっかり取らないと僅かな糞塵が舞って蛇の呼吸器官にダメージを与えます。だからと言って毎日のように掃除をしているとストレスになる場合もあると思います。
パワーがあるので重石も漬物石くらいに重いものでないと脱走を招きますのでご注意ください。
餌:野生では、幼蛇の時にはカエルやトカゲ。亜成蛇以降で哺乳類と鳥類を専食するようですが、飼育下ではほぼマウスだけで飼育可能。他のラットスネークのように飼えます。
アオダイショウのようなナミヘビの仲間は初動成長が物を言い、幼少期にどれだけ食べたかが後々の成長に影響します。
一歳未満の個体を飼った場合は、毎日のように口に入るサイズのマウス食べるだけ与え、温度も若干高めに保って飼育します。
最初の二年は結構大きく、ここで差がついた場合はその差が開いたままになるので注意が必要です。
幼蛇の二年は成長期であるためとても大切です。頑張って大きくしてください。食べたら食べただけ育ちます。そのくらいの勢いです。
脱皮前に餌を食べなくなり、脱皮に体力を使って脱皮後に急に餌を食べるようになりますのでこの瞬間をお見逃し無く!これは他のElaphe属にも言えます。
また、蛇に餌をやる時には、蛇から離れた場所に置いてやるとトラブルもありません。蛇は餌を食べる時に、格闘のスペースはあるのか?餌の大きさはどれくらいか?餌の種類は何か?餌を食べている時に襲われたらどうしよう?餌のある場所は敵に見つかりにくい場所か?敵は近くにいるか?等実に様々な事を考えているようで、それは行動にも出てきます。
そこを配慮してください。蛇は基本的に臆病で神経質です。また、餌を食べた蛇は刺激を受けると吐いて弱る可能性があるのでそっとしておきます。温度はいつもより少しだけ高いくらいがベスト。
冬眠:他の蛇と基本的なことは同じで特別必要なものはありません。