蛇の取り扱い方

ここでは主に蛇の取り扱い方について記していく事にする。

ボア・パイソンのように比較的、人間の体温に耐えられるものから、すぐにバテてしまうものまで居るのが蛇である。

著者は、蛇は決してハンドリングに向く生物ではないと思っている。

ナミヘビの場合、体温は人よりも低いと思われる。トカゲ等の場合は人よりも体温は高いが、蛇の場合は体温が低いので人肌でバテるものも多い。アオダイショウやシマヘビ等は日光浴をする事もあるくらいだから多少は我慢する。が、これらの幼蛇は時としてバテる事もある。

手に取った蛇がのたうって暴れる原因として、先ず人間の体温が高い為、そこから逃げようとする逃避行動だと考える事ができる。勿論、蛇からしてみたら人間なぞ捕食者にしか見えないのだから、恐怖による逃亡や、体の安定を得る為に安定する所へ移動しようとしている・・と言うのもある。

体温が高いと熱いものも熱く感じない・・と言うのは実感としてわかり辛いものだが、例えば貴方が、冬場帰宅して、そのままお風呂の湯船に入ったら、恐らく物凄く熱く感じるだろう。
が、しかし、それが体が温まると丁度良いくらいに感じないだろうか?
人の場合は丁度良いくらいで終わるが、蛇の場合は弱ってしまうのだ。

著者は、シロマダラやジムグリの幼蛇に触れるときにはショックを和らげる為に水で手を冷やして手早く持ったくらいだ。それも必要に迫られた時にのみである。

アオダイショウ等の我慢強い蛇の場合は、ある程度の時間を決めてハンドリングする分には問題無いし、触ることで触られることに慣れてもらうと言う点からもある程度のハンドリングは必要である。

ハンドリングする際は、大人しい蛇ならそのまま救い上げるようにして素早く手に絡ませてやると良い。
蛇は触れる面積が多ければ多いほど安定していると判断し、安心感を覚える。
↓この様に持つと結構安心してくれる。
ハンドリング


気の荒い蛇は、片方を囮にして注意を引き、そちらに気をとられている隙にもう片方の手を蛇の頭の後ろの死角から手を伸ばして、気がついて振り向いてそれが何かを確認しようとしている時に手を素早く伸ばして頭を覆い、今まで囮に使っていたもう片方の手で腹の下から救い上げるように持つと良い。
これの極意は戸惑わない事である。蛇の顔の前でどうしよう?やっぱり怖い!なんてブラブラ動かしてたら、蛇からしてみれば格好の攻撃相手になるのだから・・・。

ただし、スジオの仲間やアカマタの場合、鎌首も上げずにハンドリング中に噛んでくることもある。上手く片方の手で払いながら上手にハンドリングをしよう。

また、餌であるマウスを触った手で蛇を触ろうとした場合、その蛇が空腹だった暁にはこうなる。
あれ?餌?←こうなると本気で巻きついている為離すのが難易。

この場合は、無理に離せば牙が折れて、咥内に残って傷つけマウスロットになる恐れがあるし、牙によって怪我が酷くなるので無理に引き離さない事。
相手は餌を捕まえたと思っているから当然待っていても離してくれない。
こういう時には
アルコールを蛇の頭にかけよう!すると、びっくりした蛇は直ぐに離してくれるのである。勿論蛇も人も最小限の被害で済む。
動物に噛まれた時に大切なのは冷静な心。管理人のように噛まれても笑いながらカメラを向ける余裕くらいは欲しい(噛まれないのが一番だけどね)
なお、餌だと思って疑わない蛇は、離した後、舌で伺い、再度噛もうとするので、素早くケージに戻そう。
消毒云々はその後で良い。

多分噛まれた後は・・・
血だらけ
こうなる。何でこんなの撮影したかと言うと、それは、噛まれればこうなる事もあるのだと言うことをここに書くため。

それはさておき、噛まれた場合は、先ず、水で傷口の血を絞り出す。蛇の口は雑菌だらけなので雑菌が入ったかもしれないからだ。
真水で洗えば赤血球が浸透圧の関係で溶血(つまり水分を吸収しすぎて破裂する)し、怪我が大袈裟に見える。
そんな事には構わず搾り出そう。

次に患部をマキロンや傷口用イソジンで消毒し、抗生物質を使う。
そして絆創膏を使うと良い。
とりあえず応急処置なので万が一酷くなったら直ぐに(人間の)医者へ。

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