カナンスジオ Elaphe taeniura mocquardi
分布: 南支那、西江流域、海南島、支越国境付近
大きさ:160〜190cm
概要:亜種の中では特に黄色いスジオで、とても美しい。
気性はCBでも無い限り荒く、攻撃的である。(CBでも触らずに育てると荒くなる事も)
外来法では未判定に分類されるため、飼育・販売・逃がす(これは外来法では合法に入っても別の法律で違反である)・譲り渡し・捕獲等は合法である。ここをよく勘違いする人がいるそうだ。
あの飼育難易度最高峰のツマベニナメラOrthriophis moellendorffiと生息域が重なっているそうだ。
またスジオの仲間は南部と北部で若干飼育方法に違いが出るそうだが共通点もあると思う。
飼育:昼行性の蛇なので朝〜夕にかけて最もよく活動する。
スジオの仲間は若干神経質なところがあり、シェルターを入れるとその中に籠りっきりになるようだ。
我が家の個体も慣れるまでシェルターの中に篭ったままであった。
その癖によく動く活動的な蛇で、飼育環境になれるとケージの中を頻繁に徘徊して、餌を近づけるとガツガツ食べると言う一面を見せてくれる。
通風を確保して湿度は70〜90%と高め(蒸らさない様に!)にし、温度は涼しいほうが良いので20〜28℃程。夜間は18〜20℃前後を目安にすると良いと思う。
ケージ: アオダイショウと同じで行動的なのでケージはなるべくなら大きなものにしてあげたほうが健やかに成長すると思います(実証済み)
本で良く書いてあるようなとぐろを巻いた三倍の面積と言うのは、それでも生きていますよ・・と言う程度で、それが理想じゃないのです。
しっかり蓋をできるようなら最終的には衣装ケース。
あるいは75〜90p水槽が必要になると思います。
パネルヒーターを設け、それを片面に敷いて温度勾配ができるようにし、枝はケージの上部に床と平行になるように渡します。
その端に筏を組んでやるとなお良いです。
立てかけただけだと蛇が上って休めません。床材は新聞紙やキッチンペーパーが良く、餌のマウスにくっつかないので使い勝手が良いです。
また、水入れは大きめにして脱皮の前に水に漬かれるようにします。
掃除の際には糞をしっかり取らないと僅かな糞塵が舞って蛇の呼吸器官にダメージを与えます。
だからと言って毎日のように掃除をしているとストレスになる場合もあると思います。
パワーがあるので重石も漬物石くらいに重いものでないと脱走を招きますのでご注意ください。
餌:マウスだけで飼育可能。他のラットスネークのように飼えます。
スジオの仲間は初動成長が物を言い、幼少期にどれだけ食べたかが後々の成長に影響します。
一歳未満の個体を飼った場合は、毎日のように口に入るサイズのマウス食べるだけ与え、温度も若干高めに保って飼育します。
最初の二年は結構大きく、ここで差がついた場合はその差が開いたままになるので注意が必要です。
幼蛇の二年は成長期であるためとても大切です。
頑張って大きくしてください。食べたら食べただけ育ちます。
脱皮前に餌を食べなくなり、脱皮に体力を使って脱皮後に急に餌を食べるようになりますのでこの瞬間をお見逃し無く!これは他のElaphe属にも言えます。
また、蛇に餌をやる時には、蛇から離れた場所に置いてやるとトラブルもありません。
蛇は餌を食べる時に、格闘のスペースはあるのか?餌の大きさはどれくらいか?餌の種類は何か?餌を食べている時に襲われたらどうしよう?餌のある場所は敵に見つかりにくい場所か?敵は近くにいるか?等実に様々な事を考えているようで、それは行動にも出てきます。そこを配慮してください。
蛇は基本的に臆病で神経質です。また、餌を食べた蛇は刺激を受けると吐いて弱る可能性があるのでそっとしておきます。温度はいつもより少しだけ高いくらいがベスト。
吐いてしまった場合は暫くは1週間くらい給餌を止め、給餌再開の時には一回りか二回り小さいサイズから与えていき、消化器官に負担をかけないようにしましょう。
冬眠:他の蛇と基本的なことは同じで特別必要なものはありません。